○駅前→薮宏太○
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#JUMPで妄想
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フォロワーさま400人突破記念企画
(まぁちゃんリクエスト)
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Very Thanks!!!
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あの日、男と2人で歩いているところを見かけた。
大学近くの最寄り駅の前、最近噂のおしゃれなカフェから出てきた。
{薮?機嫌悪い?}
『分かってるなら聞くな。』
つまらない大学の講義だって、毎日来てたのは会う楽しみがあったから。
なんて、ガキみたいな理由でしか大学に来ない俺が悪いんだけど。
{失恋って決まったわけじゃないんだろ?}
光とは全部同じ講義を取っていて、行動も基本的には常に一緒。
もちろん、俺が会いたい人の事だって知っているわけで、
{付き合ってなくてもカフェくらい行くだろ?}
『でもどっちか本気じゃねーとさ?カフェなんて……』
{自分で言ってて悔しくなるなら早く行動しろよ。}
普通にダメ出しされて余計にへそを曲げる俺。余裕がなさすぎる。
{まあ、確かに一緒にいたやつ、なかなかの高身長イケメンだった}
『…それ言うなよ〜』
本気で恋してんじゃんって笑いながら光が言ってると
どこからともなく現れた伊野尾と髙木。
4人、近くの席に座って話していれば教授が入ってきて講義が始まる。
それでもやっぱり頭の中は笑顔とか、たまに話した時に恥ずかしそうに
微笑んで、それでいて楽しそうに頷く姿とか、そういうことばかり
思いついて、教授の話なんてこれっぽっちも入らない。
…まあ、実際面白くないってのもあるけど。
隣で光が欠伸して、髙木は斜め後ろで爆睡。
伊野尾は何気に真面目に聞いていて、俺は聞いてるふうに見せて上の空。
教授が授業を終わらせたタイミングまで確実に起きていたのは
伊野尾と俺だけで、毎度の如く伊野尾がノート見せてって。
テストの度に伊野尾に助けられている俺はそれを見越してノートを渡す。
とりあえず髙木を伊野尾が起こして、俺が光を起こす。
そんな事をしていれば、俺の想いの相手が教室に入ってくる。
ぱちっと目が合うと遠慮がちに、でも確実に手を振ってくれる。
その姿は何度見ても俺の心に甘い毒を広げていく。
起きたばかりの光が俺の背中をつん、と押して、俺は一歩前に。
「先週は会いませんでしたね。」
『ああ…休講だったんだ。あ、これ。』
「あ!楽しみにしていたんです!」
俺は毎週、〇〇から手作りのお菓子をもらう。
代わりに、〇〇には俺からおすすめの本を貸す。
先々週の本と一緒に渡されたお菓子。
いつも、裏表紙に挟まれている〇〇の本の感想も俺は好きで。
『先々週の感想、着眼点が面白かった。』
「先輩から聞いていたお話とは違う視点を見つけたくて…」
へへって、嬉しそうに照れたその顔はずっとずっと見たかった笑顔で。
{そういえば、〇〇、この間駅前のカフェにいなかった?}
「へっ?あ…あそこですか?」
光が余計なこと聞くから、俺だけげんなりする。
伊野尾と髙木は知らない間にどこかへ消えていた。
「裕翔が…あっ、2つ下に弟がいて。どうしても行きたいって…」
光がやったじゃんと言わんばかりに俺に視線を送る。
「かっこいいとか本人に言うと、照れちゃうんで…(笑)」
でも自慢の弟ですって微笑む姿もやっぱり可愛い。
『〇〇に似てるんだね。照れちゃうとこ。』
「それは先輩がからかうからです…!」
そうやって笑う〇〇にまた心がきゅっとして…
手に握りしめていた携帯のバイブがなって画面を開けば
気づいたらいなくなっていた光から。
「もし良ければなんだけど…」
今度は俺と駅前のカフェで。噂の的になってみてくれないか?なんて。
…fin