○ドリームマスター→岡本圭人○

 

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#JUMPで妄想


#Album_m_m

 

(DEAR.初回限定盤1)


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怪しい音楽が流れる。
嫌な予感の漂う部屋にぐんぐんと吸い込まれる。

 

「1人?」

 

『あ、…はい。』

 

知り合いのDJはどこに行ったんだろうか。
人に押しつぶされそうになる。そんな時に声をかけてきたのは、綺麗な女の人。

 

手招きされて、その姿を追いかける。
知らない人の足に躓いて、謝りながらもどうにか追いつく。

 

「ねぇ、…これって憧れなんでしょ?」

 

『…女の人のじゃ。』

 

追い詰められるように初めましての相手に壁におしつけられる。
優しそうに笑う割に、冷たいその視線。

 

「で、どうしてこんなところにいるの?」

 

『知り合いが…』

 

「明らかに浮いてるけど、その格好。」

 

仕事帰り、スーツのまま入ってきた俺。
確かに周りの人から浮いているとは思っていた。

 

『でも…』

 

「さっきから弱いのよ、あなたは。」

 

着いてきてってネクタイを引っ張られる。
傍から見たらだいぶ俺はダサいと思う。

綺麗にウェーブがかかった黒髪が目の前で卑しく揺れる。
そんな女の人にネクタイを引っ張られている、まるでペット。

その人の背中ばかり見てるから。

 

「…ほら、周り見て。」

行き交う人たちとぶつかる。俺はここで何度謝っているんだろうか。
少しの躊躇いと恥ずかしさもしばらくすると慣れてしまうから怖い。

 

『あの…どこに』

 

「ほら、入った。」

 

押し込まれた部屋は無駄に広い。
クローゼットを開けると、たくさんの服が釣らされている。

 

「…これ、……あとは、これ。」

 

はいって渡されて、きょとんとしていると、ネクタイを緩められる。着替えろって意味をようやく理解した俺は服を脱いで。

 

「意外と筋肉、あるんだ〜」

 

『…まあ、そうなんですかね。』

 

触っていい?なんてキラキラした目で見られるから、頷く。
さらっと俺の筋肉の凹凸に指を滑らせる。

 

『ね、着ていい?』

 

「ん…」

 

頬を赤くして、許可をくれる。
さっきまで気づかなかったけど、照れてる?
可愛く思えてくるから、シャツのボタンを閉めている途中。腕を引いて、キスをする。

 

「なっ…、なに?」

 

『こういうの、期待してたんじゃないの?』

 

そこに落ちていたネクタイを拾い上げて、腕を縛る。睨むように下から見つめあげられるけど、そそられる。

 

『さっき、たくさん恥ずかしい思いしたからさ?』

 

いいよね?って体のラインをなぞるように撫でる。首を振るその様子は無視するように。

 

『ほら、次は何されたい?』

 

形成逆転、笑顔と困り顔だけで乗り越えてきた俺。いつも以上に甘い。そんな笑顔をお見送りする。

 

『良い加減、気づいてよね。』

 

スーツでこんなところ、来る人なんて居ないってことを。

 

…fin