○ほろ酔い○
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#JUMPで妄想
薮宏太/八乙女光/中島裕翔/髙木雄也
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ほろ酔い
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薮宏太
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「…ん〜、眠い」
『酒飲むと、眠くなるとこ、変わらないね〜』
幼なじみの家ってだけで色々無防備になるのはお互い様。
今日は宏太の家にお邪魔して、2人で2缶ずつお酒を飲んでいたり。
「無理、一旦眠る」
『おい、そこで寝るな』
「…むり、うごけない、」
『はぁ…仕方ないな…』
立ち上がった宏太が私の方に近づいてくる。
体がふわっとした感覚。私は無意識に宏太の首に腕を回す。
『…おい、離れろ。』
「……一緒に寝よ〜」
『はぁ?何言って…』
余計にぎゅっと抱きしめるから、宏太は少し困った顔。
幼なじみとは言え、女の子。強い力なんて出して来ない。
「…寝るでしょ?どうせ。」
『そりゃそうだけど…』
宏太も一緒にベッドに倒れ込む。
ようやく首の周りにあった腕はどこへとやら…
なんてことはなく、ちゃっかり腰に腕を回す。
『…あのさ』
「ん〜、どうしたの…?」
『俺も男よ?』
「知ってる…私のこと軽々…」
『おい、寝るな。』
おでこをぺちっと叩かれて、また目が少しだけ覚める。
このうとうとしていた間に、宏太の腕も私の腰に回ってきていて。
その腕が少しずつ上がってきて、私の頭を撫で始める。
「…少しも間違ってない。」
『ん?何が?』
その返事をする前に、私の意識は夢の中へと消えていく。
その大きな手が私を抱き寄せて、宏太の温かさでいっぱいになって…
そんな事も夢なのか現実なのか分からなくて。
『…好きだから困るんだけどな。』
そのセリフも夢なのか希望なのか、はたまた現実なのか。
今日も私は知らない。
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「…ねぇ、好き。」
『ああ…めんどくさいやつか』
「なっ!好きなんだから、しょがないでしょ…」
俺に腕を絡めて、頭を肩にのせている。
眠い、って甘い声で言いながら、ほろよいに手を伸ばす。
普通、本当にほろよいを飲んでほろ酔いになるか?なんて面白くない
ツッコミを心の中で入れつつその腕を外そうとする。
「ねぇ…ちゅ、しよ。」
『…しねーよ。』
「してよ、ばか。」
『ばかじゃねーよ』
「…するの!」
急に力強くなった〇〇は、俺を押し付けるように倒して上に跨る。
ソファがクッション性を持っていて良かったと思う。
『痛いって、』
「我慢して…っ、」
唇を噛むように俺の唇に吸い付く。
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中島裕翔
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「裕翔っ、……んん、」
『なぁに?…って、寝てるか。』
酔うとすぐに眠り始める。俺の名前を呼ぶ。変わらないその姿に微笑む。
『…ほら、風邪ひくよ。』
毛布を持ってくると、その毛布を握りしめる。
何かを握りしめていないと眠れない〇〇がまた愛おしくて。
おでこにキスをすると、くすぐったさそうに口元を緩める〇〇。
「…ふふ、ちゅーは?」
『起きてるだろ〜』
「ふふふ…ん。」
突き出された唇に俺は唇を近づける。
でも、わざと重ねなくて、焦らす。
「あ〜…裕翔が意地悪っ、」
ちゃんと重ねてあげるから、〇〇は目を見開くみたいに丸くする。
「…ふふ、一緒に寝る?」
自分の隣を叩いた〇〇と、一緒に毛布に潜り込む。
良い匂いがする。〇〇を抱きしめて、俺も眠気に襲われる。
好きだよ、そう呟けば〇〇は気持ちよさそうに眠り始める。
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髙木雄也
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「…暑い、」
『寒いの間違えだろ』
こたつの中、2人でパタパタしながら、ビールを飲む。
『こたつ、切る?』
「寒くなるから嫌。」
『だろ?』
俺と〇〇はずぼらで、それでいて酒好き。
宅飲みが一番なのだと改めて思う。
「暑いなぁ…」
『…パタパタするな。』
「ん?見てるの?イヤラシイ〜えっち〜」
ほれっ、とか言って、見せてくる〇〇の腕をつかむ。
『襲うぞ?』
「願ったり叶ったり…かも?」
『は?』
こういう展開は予想できない。
…fin