○愛のシュビドゥバ→知念侑李○

 

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#JUMPで妄想

 

#Album_m_m

 

(DEAR.初回限定盤1)

 

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『ねぇ、好き。』


「…もうやめましょう」


『だーから、好き。』


「…もうお腹いっぱいです。」


『す「侑李くん!」


幼なじみに好きって言いすぎて、最近は信じられていないんじゃないか。
なんて、思うけど、僕は懲りなくて。

でも、何度言ったって頬を極限まで真っ赤にする〇〇は誰よりも可愛い。


『そろそろ、僕のこと、好きにならないの?』


「…だから、侑李くんのことは好きだって。」


『幼なじみとして?男の子として?』


「それはっ…もう、このお話、やめ!」


〇〇が僕に背を向けるように家路を早歩き。
男の僕が追いつけないわけ、ないのに。


『捕まえた。』


「…もう、からかわないでよ?」


『うん。好き。』


「…もう!」


怒って頬を膨らませる〇〇は本当に可愛い。

腕を引いて、頬にキスをすると、もう極限まで赤くなる〇〇。
可愛いなって思って頭を撫でると、また怒り出す〇〇。


『なんで怒るの?』


「…侑李くんばっかりずるい」


『え?』

予想外すぎる返事に少しだけ困惑する。
僕ばっかりずるいって、そう言ったよね?


『なんでなんでなんで!どうして!』


「…なんでもないっ、」


さっきまで僕が振り回していたはずの〇〇なのに、今度は
僕が振り回されている。そんなことさえも嬉しくなってしまう。


『教えて!僕、頭悪いからさ?』


「そんなことないっ!」


好きって言ってくればいいのに、とは思うけど、
言えないのが〇〇らしくて。そんな〇〇に恋してしまったのは僕で。

「……侑李くん?」


『ん?』


「……泣かないで」


『あっ…ごめん、ダサいね』


笑って誤魔化そうとしても遅い。
どうにか取り繕う事を考えるのに、〇〇はそんな僕を抱きしめる。


「…泣かないで、」


『……〇〇まで泣いてもしょうがないでしょ?』


「だって、侑李くんが泣くから…」


もう、って怒った声と泣いてしまった潤んだ目で精一杯に笑うから。
僕だって、自然なくらい、勝手に体が動いてキスしちゃって。


「…侑李くんっ!」


『…ごめん、幸せだなって、思った。』


「……泣かないでください、心配になっちゃいます」


『なんでそんなに、敬語を使うの?』


なんだかおかしくて僕がこらえきれずに笑えば、
さっき、涙を流した事なんて嘘みたいに
明るい笑顔を向けてくれるから、本当にこの子には適わない。

 

 


…fin