○キミアトラクション→八乙女光○

 

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#JUMPで妄想


#Album_m_m

 

(初回限定盤1)


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仲の良い〇〇と久しぶりに出掛けようって話になった。普通に友達、そんな感覚で来たのに、待ち合わせ場所にいた〇〇。


心がぎゅっと握りしめられているみたいな、そんな感覚。それから変だ。ずっとずっと変だ。

 

「光?どうしたの?」

 

『ん。なんでもないよ。どこ行く?このあと。』

 

「どうしようか?何か食べる?」

 

学校にいる時の制服姿とか、よく聞く音楽とか。そういうもの全てをベースに予想していた〇〇と今の〇〇。

 

「光?さっきから考え事?」

 

『いや…大丈夫。』

 

もうって膨れっ面するその頬が少し赤くなる。

 

『私服、初めてだよな、見るの。』

 

「ああ…たしかに。光、ダサいっていのちゃん言ってたけどな〜」

 

今日は珍しく姉が選んでくれたからダサいはずがない。そんな事は黙って〇〇の事をちらっと見る。

 

普段は制服にパーカー。その上にブレザー、リュック。そんな感じの〇〇。今日はピンクのニットにワインレッドのスカート。いつもはストレートで下ろしてる髪の毛も今日は1つにまとめていて。

 

〇〇のはずなのに、〇〇じゃない感じ。
変に緊張するし、ドキドキする。
こいつ、こんなにかわいかったっけ?とか、いろいろ思う。

 

「ねぇ…今日の光おかしいよ?」

 

『…どこが?』

 

「なんか…おどおど…?避けてる?」

 

『そんなこと…っ、』

 

下から覗きこまれる。
あ…良い匂いする。って、何考えてんだよ、でもこの角度…やばいよな。
なんて頭の中では色々な感情がジェットコースターみたいに駆け巡る。

 

「…帰る?なんか乗り気じゃないみたいだし。」

 

『……まだいよう。帰したくない。』 

 

「ひか…る…?」

 

体が勝手に動いて、抱きしめてた。
さっき感じた匂いがより一層近くなる。

 

『今日の〇〇、なんか可愛い。』

 

「…いつも可愛くないみたいな言い方。」

 

『そうじゃ…ないけど。』

 

「…けど、っていい感じしない」

 

はっきり言ってよって〇〇が俺を離す。
〇〇に見つめあげられるの、やっぱり弱い。

 

『…好きって思わせたんだ。自覚しろ。』

 

「なんで上からなのよ。」

 

『そうは言うくせに、顔赤いよ。』

 

「……誰のせい。」

 

俺のせいで…俺の言葉で頬を赤くする〇〇が可愛い。俺、こんなキャラだったっけ?とか考えても、目の前の君がそんなことどうでもいいかって思わせてくれる。

 

『…ずっと好きだったのかも』

 

「かも?」

 

また少し怒ったような〇〇。おでこにキスをする。ほら、口をぱくぱくさせて慌てふためく君に。

 

『自覚したのが今日だったってこと。』 

 

「…遅い。って、遊んだ子にそうやって言ってるの?」

 

俺から1歩離れようとした〇〇をまた抱きしめる。きつく。 

 

『やっぱり、〇〇が一番。』

 

好きの自覚は恐ろしい。

 

…fin