○恋祝→中島裕翔○

 

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#JUMPで妄想


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「〇〇、おいで…くらい言えないの?」


『いやいや、〇〇があんな笑顔で話してるから』


「ヤキモチ妬かないの?」


『妬くのも楽しいの』


「…変態」


2人で歩く帰り道。制服のスカートから出る足が寒い。


「…で、最後は」


『キスは流石に止めますよ?』


「だぁからって、目の前で…皆の前でキスしなくても!」


『みんなの前なら山ちゃんが良かった?』


裕翔が意地悪に笑うから私はカバンで裕翔を殴る。


『おっあぁ、!』


「痛いのくらい言葉にして!」


さっきまでクラスでいろいろあったことも忘れてしまいたくなる。
そんな2人きりの時間が私は一方的に好き。


『まさか、浮気願望があったなんて…』


「ないから!さっきから誤解だから!」


涼介が声をかけてきて、何の話をしてたかも覚えてないけど盛り上がって
気づいたら顔が近くて、前に伸びてきた裕翔の手。


『せっかくのさ?』


「…ん?せっかく?」


裕翔がため息をついて、こりゃダメだって顔をする。


『2年記念日、今日だよ。』


「あ、そんなに?」


『やっぱり忘れてた…』


さらに諦めたようなため息と共に、唇が重なる。


『愛が足りないんじゃない?』


困った顔した裕翔が私の手を繋ぐ。
絡まる指に私も応えて、目線が合えば微笑みあって。


「また1年、過ごせるかな〜」


なんて言うけど、どうにかなる気がする。
裕翔の手を少し強く引いて、バランスを崩した裕翔の唇に
私は無理やり唇を押し付けた。


…fin

 

○憧れのシュート→薮宏太○

 

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#JUMPで妄想

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「先輩っ!」


『おお〜〇〇。』


「お疲れ様です。」


ペコリと頭を下げるとふにゃぁと笑うその顔が好き。


「疲れました?飲みますか?」


『気が利くね!』


スポーツドリンクを手渡すとぐびっと飲む。
喉仏が動いているのがなんだかセクシー。なんて、言ったら
どこ見てんだよ〜ってまたその笑顔を向けてくれるのだろうか。


「…今日もたくさんシュート、決めてましたね。」


『部内の練習試合だけどね?』


本番で決めたらかっこいいよな!なんて笑う先輩に
いつだってかっこいいですよ!って返したくなるのは私だけ?


「…次の試合、シュート決めてください。」


『ん〜?俺がシュート決める所、見たい?』


「いつも決めてますけど…なんか約束して決めてくれたら…」


『かっこいいよな、決めたら。』


頷く事しか出来ない。なんて返せばいいのか思いつきすらしなくて。


「…外してもいいですよ、」


『いや、ちゃんと決めるよ』


自分でも何言ってるんだろうって嫌気がさしてきた。
そんな時、先輩が私の肩に先輩の肩をぶつけてくる。


『だからさ、ちゃんと見てるんだぞ?』


「え…っ、あ、はい。」


頭をポンポンってされて、しまいにはわしゃわしゃって。
マンガの主人公、王道系のやつ貰っちゃいました!
なんて心の中でガッツポーズをしている私に追い討ちが…


『あ、やべ〜、戻るわ!』


かかることもなく、光先輩に睨まれた薮先輩はグラウンドに戻っていく。
私は上の空、夢の中、どの言葉にも似合わない世界にいるようで…


『〇〇?〇〇〜!』


「あっ!…えっ、あ、はい?!」


気付いたら、また目の前に薮先輩。


『次の試合、ハットトリック決めたら、彼女になって?』


私が頷くより0.5秒早く、練習戻るわ!ってかけていく先輩を見送った。


…fin

 

○タイプ→中島裕翔○


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#JUMPで妄想


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隣に座った男の子は、いつもよりかっこいい…かも?


「どしたの、髪型」


『あ〜…なんかさっきやってもらった』


いつもは好青年みたいな感じなのに。
言いたい言葉はうまくまとまらないけど、とりあえずワイルドな裕翔。


『似合ってる?』


ニコニコしながら慣れない髪型を触るその姿に可愛いしか思いつかない。
でも、本当に言ったら怒ることくらい分かってるから心に押し込める。


『〇〇?聞いてる?』


似合ってるかどうか、まだ聞きたい様子の裕翔は私の顔を両手で挟む。


「あの…離してください」


『なんで敬語?』


笑う裕翔の振動が手を伝って私に届く。
恥ずかしいと嬉しいと、心臓がバランスを保てなくなる。


『で、どう?似合う?』


「うん…かっこいいよ。」


私の言葉を聞いて満足そうに笑う裕翔は手を離す。
答えなければよかったなんて言うことと思いはいつも矛盾する。

裕翔はガッツポーズをしてるから少しおかしくなる。


『笑うなよ…』


「ごめん…でもいつもの爽やかそうなの、好きだけどな」


『え…えええ…』


なぜか項垂れる裕翔に私は疑問符が浮かぶ。


『…〇〇、雄也先輩みたいな感じ好きなんでしょ?』


「え、何情報…?」


私のきょとん顔と裕翔の困り顔はいつも同じタイミング。
裕翔が私の頬をまたその手で挟む。


『好きな子のタイプになろうとしたのに…空回りだよ。』


「好きだよ、……この髪型も。」


『〇〇、狙ってるでしょ?』


俺で遊ばないって恥ずかしそうに私の頬をむにゅっとする裕翔。
キスしちゃうぞ、なんて言って、また自分で恥ずかしくなって。


「…裕翔も好き。」


なんて言えば、目を丸くして、もっと驚く裕翔の姿がある。

 

 

…fin

○Brand New World→八乙女光○

 

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16/16

 

#JUMPで妄想

 

#Album_m_m

 

(DEAR.初回限定盤1)

 

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「…光?おはよう!」


『はーい。』


玄関で俺を呼ぶ声に俺はズボンを履きながら応える。


「光?準備終わってないの?」


ひょこっと俺の部屋を覗いた〇〇が。


「あ、服!」


まだズボンしか履いてない、上半身裸の俺を見て頬を真っ赤にする〇〇。


『だからノックしろって。』


「だって…遅れちゃうから」


扉の後ろに隠れた〇〇が時間を伝えてくれる。


「いつも一緒に怒られるの、私なんだからね?」


『1人で行けばいいだろ』


そうは言っても、〇〇が俺を置いていかないことは知っている。
そんな優越感に浸りつつも俺だって少しは焦る。


『ん、できたよ。』


「あ、また曲がってる…本当に下手だなぁ。」


〇〇が俺を覗き込むように、ネクタイを直す。
ここからの視線が好きで、俺だけのもので。


「ほら、行くよ?」


ぽんっと胸板を叩いた〇〇に頬が赤くなったのがバレないように
俺は玄関へと足を進める。


「光、宿題やった?」


『うん、多分。』


「やってないでしょ…」


呆れた声の〇〇が隣でため息混じりに笑う。
俺はきっと、いつまでもこの子にこの顔をさせてしまうのだと痛感する。
でも、それがいいんだって思うのはきっと甘えなんだろう。


『いつもさ、俺といて飽きないの?』


たまに思う疑問を朝から聞いてみた。
こんな空気重くなるような質問、めんどくさいなって俺なら思う。


「飽きないよ!いつも通りと、たまに新しいことと…楽しいよ?」


どうした急に〜ってあっけらかんと言ってのける〇〇に俺は赤面する。
やっぱりこの子には適わないんだって。


『〇〇と一緒にこうやってさ、馬鹿みたいにさ?』


「馬鹿は光だけでしょ?(笑)」


鋭いツッコミにぼけて誤魔化して、俺は世界で一番ダサい。


『ま、変わらないのも悪くねーよな。』


「変わらな過ぎるのもつまらないけどね?」


『まあ変わらなくても〇〇といたら楽しいんじゃん?』


「光が毎日、変わってるから楽しいんじゃない?」


ん?って俺は〇〇の横顔を見つめるけど、そのキラキラした瞳に
全てを忘れて、吸い込まれてしまいそう。


「光の感情が同じ日なんて、1日もないでしょ?」


今だって、きっといつもとは違うことを考えているでしょ?って。
その言葉の奥に何があるかなんて考えつかないけど。


『毎日、〇〇がすげぇ好きになってる。』


「え?…もう1回!もう1回言って!」


『もう言わねーよ。』


「光!お願い!ね?」


『…いや、言わないね。(笑)』


もしかしたら、今の一言で全てが変わるんじゃないか。
そんな期待をする今日は、確かにいつもとは違う日。

 

…fin

○Kiss Diary→薮宏太○

 

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15/16


#JUMPで妄想

 

#Album_m_m


(DEAR.初回限定盤1)


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『…〇〇?ほら、』


「あ〜ありがとう。買ってきてくれたの?」


年越しはクラッカーを鳴らしたいって言い出したのは〇〇。
そんな事言われたら、買ってくるに決まってるだろ!と思いながら
1人2つずつ、クラッカーを手に持つ。


『「3.2.1…あ、」』


あと1分、早かったことに気づいて2人で笑い転げる。


「宏太、バカ〜」


『〇〇もだろ?って、あ、』


『「2.1!!!!」』


パーン!って部屋に響く音は誰もが知ってるクラッカーの音。
〇〇が涙目で、ソファに倒れ込む。笑い疲れたみたいに肩で息して。


『あけましておめでとう。』


その横に俺は座るわけだけど。


「もう、…ははっ」


『笑いすぎだから…』


俺は〇〇に体重をのせてみる。抵抗する〇〇だけど力は弱い。


「重いって、…男〜」


『俺は薮宏太〜』


「子供じゃないんだから…(笑)」


ほいって、さっきの何倍も強い力で押し返される。


「あけましておめでとう!」


笑いながら重なる唇は塩対応とでも言うべきほどにさっぱりしている。
でもそこから急に何度もぶつけられた唇を、どうにか捕まえたくて、
はむっと、下唇を噛むように〇〇の動きを止める。


「…?」


上唇だけぱくぱくさせて不思議そうに俺を見つめる〇〇。
俺は下唇を押し付けるのと同じ要領で〇〇に体重をかける。
ソファに逃げ場を奪われた〇〇が目を丸くして。


『…笑いすぎ』


「もう、笑ってないでしょ?」


唇を離せば物足りなさそうに俺の首に腕を回す〇〇。


「さっきから、宏太の携帯、鳴ってるよ?」


『ああ…光とかかな?』


「気になってるんでしょ?ほら、見てきなさいっ!」


俺が友達を大切にしていることも、そんな俺を尊重してくれることも。
また今年も〇〇への感謝の年が始まるんだと思うとワクワクする。


『…ん?どうした?』


俺の肩に〇〇が顎を乗せて、後ろから抱きしめられる。


「宏太がお友達タイムだから、私も…」


『〇〇、返事終わったの?』


「うん…宏太と違って狭く深く…なんだよね〜」


そう言いながら擽ってくるところは猫みたいで可愛い。
…なんて新年早々、〇〇には適わないって思い知らされる。


『…はいっ、終了!』


携帯を机に置くと〇〇がぐるんっと俺の前に出てきて、
上目遣いって言葉よりも何倍もあざとそうな目線を送ってくる。


『…なんだよ、』


「…好きだよ!宏太!」


『俺も好きだよ…』


口角が上がったまま、唇を重ねて、なんて幸せなんだろうと。


「今年は何しますか?」


距離が離れると新しい希望に夢を膨らませる俺たちがいた。

 

…fin

○愛のシュビドゥバ→知念侑李○

 

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14/16

 

#JUMPで妄想

 

#Album_m_m

 

(DEAR.初回限定盤1)

 

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『ねぇ、好き。』


「…もうやめましょう」


『だーから、好き。』


「…もうお腹いっぱいです。」


『す「侑李くん!」


幼なじみに好きって言いすぎて、最近は信じられていないんじゃないか。
なんて、思うけど、僕は懲りなくて。

でも、何度言ったって頬を極限まで真っ赤にする〇〇は誰よりも可愛い。


『そろそろ、僕のこと、好きにならないの?』


「…だから、侑李くんのことは好きだって。」


『幼なじみとして?男の子として?』


「それはっ…もう、このお話、やめ!」


〇〇が僕に背を向けるように家路を早歩き。
男の僕が追いつけないわけ、ないのに。


『捕まえた。』


「…もう、からかわないでよ?」


『うん。好き。』


「…もう!」


怒って頬を膨らませる〇〇は本当に可愛い。

腕を引いて、頬にキスをすると、もう極限まで赤くなる〇〇。
可愛いなって思って頭を撫でると、また怒り出す〇〇。


『なんで怒るの?』


「…侑李くんばっかりずるい」


『え?』

予想外すぎる返事に少しだけ困惑する。
僕ばっかりずるいって、そう言ったよね?


『なんでなんでなんで!どうして!』


「…なんでもないっ、」


さっきまで僕が振り回していたはずの〇〇なのに、今度は
僕が振り回されている。そんなことさえも嬉しくなってしまう。


『教えて!僕、頭悪いからさ?』


「そんなことないっ!」


好きって言ってくればいいのに、とは思うけど、
言えないのが〇〇らしくて。そんな〇〇に恋してしまったのは僕で。

「……侑李くん?」


『ん?』


「……泣かないで」


『あっ…ごめん、ダサいね』


笑って誤魔化そうとしても遅い。
どうにか取り繕う事を考えるのに、〇〇はそんな僕を抱きしめる。


「…泣かないで、」


『……〇〇まで泣いてもしょうがないでしょ?』


「だって、侑李くんが泣くから…」


もう、って怒った声と泣いてしまった潤んだ目で精一杯に笑うから。
僕だって、自然なくらい、勝手に体が動いてキスしちゃって。


「…侑李くんっ!」


『…ごめん、幸せだなって、思った。』


「……泣かないでください、心配になっちゃいます」


『なんでそんなに、敬語を使うの?』


なんだかおかしくて僕がこらえきれずに笑えば、
さっき、涙を流した事なんて嘘みたいに
明るい笑顔を向けてくれるから、本当にこの子には適わない。

 

 


…fin

 

 

○スローモーション→岡本圭人○

 

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13/16

 

#JUMPで妄想

 

#Album_m_m

 

(DEAR.初回限定盤1)

 

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風が吹き抜けると、スカートがふわりと舞う。
急に立ち止まった〇〇が俺の方を振り向く。


「…今、見た?」


『見えてないよ、白い…』


「もう、嘘つくならうまくついてっ!」


〇〇が頬を真っ赤にして俺のお腹にパンチ。
照れ隠しの弱いヤツが可愛くて、愛しくて、変に心苦しい。


「そんなんだから、彼女、できないの!」


『そういう事じゃ…』


「そういう事!わかった?」


もうってぷりぷりしてる〇〇。でも、本当にそういう事じゃない。
圭人にパンツ見られた〜なんて周りに顔なじみのご近所さんがいるのに
若干苦痛のような思いが混じった声でぶつぶつ言う〇〇。


『ねぇ、見てるよ、』


「何?」


『誤解生まれる言い方してるから』


「圭人が見たのは事実でしょ?」


何も言い返せなくて、俺は困った顔をしてしまう。
きっといつもの事なんだけど。


「本当に、早く紹介しなさい、彼女くらい。ね?」


そんな俺にはお構いなく俺の恋路を心配する〇〇。
好きだと言うチャンスを逃し続けた今のこの関係は周りからは
どう思われているのだろうといつものように思う。


「でも、いつも、私に彼氏作れとか、言わないよね、圭人」


好きな人にそんな事、言いたくない。なんて、言えないなぁ。
そう思いながら俺は頷いて、〇〇は微笑んで。
それ以上何も言ってこないから少しぎこちない気がする。


「もしかして、私の事好き?」


『えっ、気づいてたの?』


「だって、私、圭人の事、大好きだもん。」


その言葉を聞いた途端、俺は慌てて指を鳴らす。

〇〇の微笑みがぐんっと歪んで、俺の体は後ろに倒れる感覚。
そのまま黒い闇に飲み込まれて、俺は目を閉じた。


____

 

「…今、見た?」


『見えてないよ、白…』


「もう、嘘つくならうまくついてっ!」


さっきと同じ道をさっきと同じ会話で歩く。
時計の時刻も3分巻き戻っている。


「…圭人?聞いてるの?!」


『あ、うん。ごめん。』


「ほら、また聞いてない。」


圭人はダメだな〜なんて、口癖のように言う〇〇。
ここからパラレルワールドがまた生まれてしまった。
そんな後悔はすっ飛ばして、早く言わなければ、そう思うのは頭の中。


「だから、彼女できないんだよ。女の子の話、ちゃんと聞かないと。」


『俺、〇〇の事が好きだから…だから〇〇にだけ優しくしたいんだ』


「…急にどうしちゃったの?」


微笑んだ〇〇が俺の方を振り向いて、ニコニコ笑う。
好きって言葉はやっぱり返ってこないのだけど。


『あれ…また失敗しちゃったかな?』


「またって…何の話?」


ふふって微笑む〇〇と焦る俺と。
何度目の告白も〇〇にはうまく伝わらない。
今だって確信のタイミングは1度しか訪れない。2度目はない。
そんな事にもまだ気付かず、〇〇の隣で指を鳴らして今日をやり直す。

 

 

…fin